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本屋さんと読書の話。 vol.2┃本屋「ウニとスカッシュ」河原康平さん

前後編に分けてお届けしている、「本屋さんと読書の話」。

後編では、取材にご協力いただいた「本屋『ウニとスカッシュ』」店主・河原康平さん自身の本の選び方や、読書に対する考え方などをお伺いしていきます。

今回お邪魔した「本屋『ウニとスカッシュ』」さん。

「河原さんと本」の話を伺いました

長野:本は小さい頃から好きだったのでしょうか?

河原:子どもの頃に読んでいたもので記憶に残っているのは「ぼくらシリーズ」です。スポーツがあまり好きな方ではなかったので、休み時間は図書室によくいましたね。

長野:「ぼくらシリーズ」、名前はよく聴くのですが読んだことはなくて……この質問をしたいと思ったとき、僕も小さな頃に読んだ本をイメージしたのですが、浮かんできた情景は学校の図書室でした。「エルマーの冒険」とか…。

河原:「エルマーの冒険」もおもしろいですよね。知恵を絞って解決していくところがワクワクして。

長野:今も本をたくさん読まれているのかな、と思うのですが、河原さんはどうやって本を選ばれていますか?タイトル、表紙、装丁、もっと言えば作家さんやジャンルとか…。

河原:僕は完全にジャケ買いですね(笑)。

長野:意外でした。てっきり、吟味されているのかと…!(前編では)本の仕入れ方もかなり考えていらっしゃるとのことでしたが、普段ジャケ買いをされるのであれば尚のこと難しいのでは?

河原:そうですね……以前noteでも書いたことがあるんですが、本との出逢い方ってたくさんあると思っているんです。僕自身、詩集はまったく読んだことがなかったんですが、ジャケ買いから入ったことでこのジャンルの世界を知ることができたという経験があったので。詩集を読まない人も、この本だったら興味を持っていただけるんじゃないかという目線で選んだりもしています。

好きなジャンルはミステリーと語る河原さん。仕入れの際は色々と考えられているそうだが「ニッチなジャンルが好きな人には、少し物足りないかもしれない」とも話した。

「読みたかった本が読む前に売り切れることもある」と笑う河原さん。

「読書」と「読解力」の関係性

昨年9月、こんなニュース記事を見つけた。

OECD生徒の学習到達度調査(通称PISA)の調査結果によると、2015年に8位だった読解力だが、2018年には15位と大きく順位を落としている。もちろん、他国の子どもたちの読解力が向上したとも考えられるが、15歳の子どもたちの実に半数が、「事実」と「意見」のちがいを理解できていなかったらしい。

スマートフォンなどの普及による読書離れはかなり深刻で、全国大学生活協同組合連合会が行った調査によると、「まったく読書をしない」という学生の比率は48%にのぼるというから衝撃だ。

少し話が固くなってしまったけれども、本屋さんとライター。広く言えば、同じ「ことばを扱っている」立場として、読書についての話を聴かずにはいられなかった。


長野:昨今の日本では、子どもたちや若者の読解力低下が著しいと言われています。一概に「読書がすべてだ!」と言い切れる自信はないのですが、僕自身、読書は読解力の向上に繋がると思っているんです。河原さんは、本屋さんを営むこと以外で「本を読んでいて良かったな」と思う場面はありましたか?

河原:あくまで僕の場合ですが、文章が「分かる」ようになりました。かなり抽象的ですが、誰かが書いた文章の読みやすさや違和感に気付くことができるようになったというか。

長野:と言いますと?

河原:前職では管理職を行っていたので、仕事の中でメールや文章といったものを扱う場面があったんです。気付いたら僕が赤を入れて、文章を直してもらうことが増えてきて……そのとき「あ、本を読んでて良かったな」と思いました。

長野:文法、句読点の使い方、リズムと言ったところが無意識に身についている感覚でしょうか。たしかに、文章を読んでいて小気味いいと言うか、そういったことを感じる部分が増えてきます。逆もまた然り、ですが。

河原:その経験もあって、添削は得意な方だと思ってます。でも、自分で文章を書くことはまったく別モノですね。ウニスカのことをnoteに書いたりもするのですが、やっぱり難しい。書いていくしかないかなと思ってます(笑)。

「書くことは慣れ」、たしかにそうかもしれないです。

ある本がきっかけで広がりを見せているもの

ウニスカで販売されているたくさんの本の中で、長崎に「文芸ムーブメント」を起こしている書籍があるという……と、あたかも他人事のように書いてはみたものの、僕自身もその文芸ムーブメントの渦中にいる。

ウニスカでひそかに話題沸騰中?の小説集「るるるるん」

文芸ユニット「るるるるん」さんが制作した「るるるるん vol.2」。ユニットを形成するUNIさん、かとうひろみさん、3月クララさんの3名が「冷蔵庫」をテーマにそれぞれが思い描いた物語を綴っている、個性溢れるzineだ。

僕自身、この「るるるるん vol.2」の魅力にどっぷりと浸かってしまい、勢いそのままに文芸ユニットを結成したそのひとり。河原さんによると、僕たちと同じように文芸ユニットを結成された方がいるとか。

本との出逢いを提供してくれる河原さんと、こうして読んだ人たちの心を動かしてしまう本を制作された「るるるるん」さんのコンビネーション。(そのようなリアクションを設計したわけではないだろうが、)図らずも両者が本という媒体を通して出逢ってくれたおかげで、僕はひとつのきっかけをいただいている。


河原:そういった話を聴かせていただくと、嬉しいなあと思います。僕は紙の本も電子書籍も読む人間なんですが、紙の本の魅力はまさにそこだと思っていて…。

長野:先日も、ライデンさんと合同イベントを行われていましたよね。知らないだけかもしれないのですが、本屋さんの出張販売は僕にとっては結構新鮮で…。

河原:長崎には個人でやられている本屋さんが少ないうえに、本屋さんがない地域もあります。人が集う本屋さんも素敵なんですが、少しでも多くの方に本に触れていただく機会があっていいんじゃないかと。結果的にお店の宣伝にもなるし、ひとりではできないイベントなので、ライデンさんと県内幅広く巡れたらいいなあと思っています。

長野:僕もいつか、ご一緒させてください!

ZINEのコーナーに夢中。

ゆっくりと、本を読み進めるような感覚さえ覚えたインタビューはここで終了。前後編に渡ってお届けした「本屋さんと読書の話」、いかがでしたか?

ウニスカさんのSNSでは、定期的に入荷された本の情報が発信されています。実際にお店に足を運んで本を吟味される楽しみはもちろん、外出しづらい日常の中でも、オンラインストアを覗けば興味のある本に出逢えるかもしれません。

「読解力の低下が~」なんて難しい話もあるけれど、僕たちが一番伝えたいのは「読書はたのしい」ということ。

あなた自身にぴったりの本、あなたが思い浮かべた人に届けたい本。

そんな運命の本に出逢える場所が、このまちにありました。

本との出逢いは、人生を変えるかも…?
本屋「ウニとスカッシュ」Twitter / Instagram / Online Shop
所在地〒850-0013 長崎県長崎市中川2丁目15-15

Photo by Miki Tahara

ライター紹介

長野 大生

ライター・編集者/chiicoLab.

長野 大生

長崎市出身のライター・編集者。2021年からは、長崎を舞台にした短編小説集を制作するプロジェクト「ショートショート長崎」の代表として、ショートショートの普及活動も行っています。

最後に、理想の実現へ向けたエールを

ながさき県内就職支援サイト Nナビ

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